日生町漁業協同組合は約30年間にわたって、海の生き物のすみかとなる海草「アマモ」を増やすための取り組みを続けています。サザエさんが訪問したこの日は、地元の備前市立日生中学校の3年生の生徒60人が、日生漁協の方々と一緒に船に乗り込み、枯れて海面を漂うアマモを回収する作業を行いました。
アマモは、海の生き物の産卵の場所や餌場になるなど「海のゆりかご」と呼ばれていて、海の生態系を支える重要な役割を担っている海草です。当初、約590haあった日生沖のアマモは高度経済成長期の沿岸開発や生活排水の影響によって1980年代半ばに12haまで減少してしまいましたが、日生漁協と中学生の地道な活動により、現在アマモ場は約250haにまで回復しました。この日回収したアマモの葉は袋に詰めて再び海に入れ、葉と種が分離する今年秋に種を選別して海中にまくことにしています。