浅口市寄島町で約20年にわたり漁をしている大室欣久さん40歳。大室さんが瀬戸内海から“水揚げ”するのは新鮮な魚だけではありません。冬場を中心に行う底引き網漁では網にかかる“海底ごみ”の回収を行っているのです。きっかけは大室さんが漁師になりたての頃、網を引き揚げてみると中身の大半が海ごみで、そのごみの中に魚が埋もれているような状況だったことに驚き、このままではいけないと海ごみの回収活動を始めたのです。海底ごみで一番多いのは、プラスチック製品や空き缶をはじめ、テレビやなど大きな家電製品も網にかかることもあるそうです。大室さんも所属する寄島町漁業協同組合の三宅秀次郎組合長は、「網にかかる大量の海ごみの処分が漁業関係者にとって大変負担になっている。最低限のマナーは守って自分で出すごみは自分で持って帰ってほしい。
と訴えていました。
今回の表彰を受け、大室さんは「沢山の人にこの海の状況を知ってもらうべくこれからも啓発活動を続けていきたいと決意を新たに語ってくださいました。